2015年 12月 の投稿一覧

山口から鹿児島へ

さて、年末の西日本方面への移動ですが、名古屋から広島県の三次までは夜行バスで飛ばし、30日は、敢えて乗ろうとしないと乗ることがないであろう三江線で山陰を目指します。

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江の川(ごうのがわ)の水量の多さと、低い雲…これぞ出雲…と思いきや、ここは石見(いわみ)です。

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江津(ごうつ)では、特産の桑の実ゼリーをば。「ブルーベリーに近い」という話でしたが、確かにブルーベリーに近い。それよりもっとあっさりしていて美味でした。

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続いて津和野へ。コンパクト城下町です。
萩とセットにされますが、バスで行けば近し。(萩は数年前に行ったので今回割愛)

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城下町と言えば、城はどこだ、という話ですが・・・このように南半分は空き地でした。北半分は高校のグラウンド。ちーん。

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さて、津和野でゴハンと言えば「うずめ飯」だそうです。「沙羅の木」でいただいたうずめ飯とその説明ですが・・・特産物が山菜くらいしかなく、謙遜して具をごはんの下に「うずめ」たのだとか。

続いて山口市に移動します。

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空から見るとこんな感じ。山に囲まれた街です。

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公園が多いのも魅力ですが、川沿いも小奇麗にまとまっています。

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続いて山口市街地へ。大型店は、百貨店「山口井筒屋」(旧ちまきや)のみ、あとは個人商店の路面店が多いのが特徴です。それも、古〜い商店だけでなくセレクトショップや美容室が多い。あと、写真左ですが、無印良品の路面店がありまして、これが結構店内が広いのです。山口井筒屋が18時半、中市マルシェ(市場)が19時に閉まる中、19時半まで営業しています。

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というか、全体的にこの街は閉店が早く…19時台は静まり返るのです。

 

さて、翌日(31日)は山口から鹿児島まで移動です。特に途中下車はせず、ストレートに(といっても普通列車と快速列車を乗り継いで)鹿児島まで向かいます。

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↑こんな車窓を↓こんな列車から見ながら、だんだんと人口密度が少なくなり、みかん畑が増えてきて、南九州に入るのを確認します。

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そして、17時半過ぎに終わってしまった・・・没入していた長編の映画の終わった瞬間と近い感じです。もうこれで終わりなのか(もっと先まで行きたい)というような感じで。ただ、陸路だともうこの先行けるところも限られているような尖端でもあります。

…というわけで、両親宅のある鹿児島に到着。両親と年越しです。

小田原・沼津・静岡ツアー(with 居間theater)2日目

こんばんは、地理人です。
居間theaterツアーには、本日さらに2人合流しました。(→前日の様子はこちら

最近の展示(中村市をめぐる万物収集報告展)で時刻表を作っていた鳴海氏(以下鳴氏)と、うちのWeb関連の下支えをしているシノミヤ氏(シノ氏)です。鳴氏は後にブログでこのツアーで居間theaterを「とにかく自由」な人々を評していました。(密かに私は、鳴氏も自由な人になれば良いと思っています。すこーしずつ。)

2人とも居間theater4名とと初対面で、かつこの2人同士も初対面。朝の東海道線は、多重初対面から始まります。

鳴氏とシノ氏と、ABC層とWeb発信〜の話の有意義な話(兼打ち合わせ)をしつつ、今日は7人の大所帯。お互いに「普段会わない人々」で、おもしろかったようです。・・・と雑にまとめましたが、引き合わせて良かったかどうか(おもしろかったか)気にするゆえ(気にしい)、私が人と人を引き合わせるなんて珍しいのです。そんな、私が引き合わせが有意義だったかどうかの責任を負わんでもよろしい、ということは頭では分かっておるのですが〜

前回は中村市の土地勘把握のため、それに近い都市を回って中村市のエッセンスをつかむ、という目的がありましたが、今回はゆるふわです。各都市(沼津市街地、静岡市清水市街地、三保、静岡市街地)を回りつつ、歩きながら都市を擬人化していきます。

例えば静岡さん(静岡市街地)は、
「中高で成績優秀、何でもそつなくこなす。ダークな面もあるよと本人は言うが、全然汚くはない。育ちの良さと豊かさが全面に出ている。誰も文句を言わないパーフェクトさ、隙の無さがある反面、光る個性はない。モテそうだと人から言われるが実際にはそうでもない。」
というものです。

都市を歩きながらその都市の性格を読んでいくのは、表現を絶えず繰り返すパフォーマンス集団の想像力のなせる業でしょう。

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そういえば、居間theaterとは会う機会が日常的にはない(というか会ってから日が浅い)上、ネットを通じた文字コミュニケーション(メールとかメッセージとか)も個人のSNS発信も、ないか最小限なので、ガッツリとモヤモヤに切り込む話ができる貴重な機会だ、ということに気づきました。

私にとっては何でもない空想地図、あるいは(普通の)地図ですが、一体どんな作用があったのか。
居間メンバーの稲継さんは、先日の引っ越し相談会を通して「空想地図の上だと、(見ている人が)好き放題話ができる、対等に話ができる」という発見があったと言います。突然間取り図が現れると、その中からより良い間取りを選択する作業になりがちですが、地図があることで「ここ空が広くて気持ち良そう」とか「ここ街並みがごちゃごちゃしてそうで苦手」とか、自由な想像の試行錯誤が生まれます。現実の地図だと、その土地を知る人、あるいはアイデンティティを持つ人への配慮が生まれるのも、ひとつの限界でしょう。

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また「失敗することの寛容さ」も一つのテーマでした。
私も仕事面では、確実に仕上がりや結果、価値がイメージできる(保証できる)ようなことをします。しかしそれでは可能性の開拓には限界があります。「うまくいくか分からない試行錯誤」ができないのです。

演劇の世界では、劇場と観客、という構図があり、その中で演者は最大限の表現を行い、それを終始鑑賞する価値、というのは明確です。しかし、「演劇的手法を用いた応用的な何か」は、劇場と観客、という構図をも解体し、うまくいくか分からない試行錯誤をすることは難しいが、それをしている、とのことでした。居間theaterはこの点で「パフォーマーにも、何をしても良いという枠組みを提供している」と言っていたのは特徴的でした。

うまくいくか保証のない、いわば「テスト」はお金にはなりませんが、「これまでの手法では到達不可能な結果を得られるような、可能性の開拓」に価値があると認められれば、アート関連の助成金が得られるケースもあります。ただ、助成金をもらう、手前冒険はしにくくなるので、利益度外視でしている、とのことです。

なんかうまいこと回せないもんかなぁ、とも思いつつ、私も全く事情が同じ状態で空想地図を金にせず、それを支えるためにその副産物を自営業化してるんだよなぁ、と思いつつ。

またしばらく、(一人で)モヤモヤと考えようかな、と思いました。そのヒントとエッセンス、刺激をもらい、今日はA・B・Cのどれも揃っていて言葉を相互に交わしている様子に「いいぞ〜」と思って眺めていました。ではみなさままた近いうちどこかで◎

小田原・沼津・静岡ツアー(with 居間theater)1日目

こんばんは。地理人です。

年末年始の大移動ですが、↓ざっとこんな予定です。(◎印は見て回る都市、それ以外は乗換や通過)

【12/28】
東京→◎小田原→真鶴(泊)

【12/29】
真鶴→◎沼津→◎静岡→名古屋(から夜行バス)

【12/30】
三次─(三江線)→江津→◎津和野→◎山口(泊)

【12/31】
山口─(鹿児島本線・肥薩おれんじ鉄道)→鹿児島

いつも大抵このような移動は1人ですが、
今回は、途中静岡までは居間theater+αと一緒です。

引っ越し相談会の前に行った3回のフィールドワークやミーティングを通して、「こうやって意味もなく街を歩いてみるとおもしろい発見がありそう」という話が出たり、よく分からないけど何かできそうだよね、という妙な意気投合感がありました。とはいえ実は居間theaterの活動を知らなかったので最近追いかけた…のは当ノートでも記事を書いたまでです(朝の音楽パフォーマンス内覧会)。

そして、これまでは空想地図および都市の見方を私から棚卸しするのがメインだったので、私が割と話しすぎていました。(行き先は私がなんとなく設定しているんですが)今日は私から話をするのは最小限にしつつ、なるべく聞きに徹していたところで・・・すこし見えてきました。

クリエイティブな人々は、社会適応性に欠けることも多々ありますが、居間theaterは「適応性が高いゆえに、日常への棚卸し(最近の図で言うところのC層への棚卸し)が得意なのかも」と思ったりもしました(仮設)。が、一概にそうとは言えなさそうです。私が思っているよりなかなかエッジの効いた、ずいぶんと個性的な集団のようです。一人ひとりの様子も、どこか共通した面があり、しかし基本的に個々のポリシーは違う(がそれをよしとする)のです。

ちなみに、世の中や周囲に対する、行き過ぎと言っても良い(冷めた)俯瞰目線が際立っている、というのが共通点でしょう。そういう意味では私も極度にそういう視点で生きているので、なるほど「妙な意気投合の内訳はコレか」と思いました。

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それぞれの様子ですが、静かに止まっている…と思ったら妙な表情や歌、仕草が始まることも、即興の何かが始まることもある2人と、その2人がいることによって一見フツウに見える(がそうではない)2人、という構図が見えました。

明日はこの「一見フツウに見える(がそうでもない)」人を、ちょっと注視してみたいと思います。

フェリーとバスで簡単に回れる石垣島&西表島&その他島々

先日、初めて八重山諸島(石垣島・西表島など)に行ってきました。
旅行記を書いたほうが良いのでは?」と知人から指南を受け、書こう!と思い腰を上げました。が、読む方々にも最初に全体感をつかんでもらった方がスッと入りやすいだろう・・・

というわけで、作りました。全体図。

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結果、意外と役に立ちそうな、八重山諸島交通地図ができました。
(ああ、私が行く前に作って持って行きたかった・・・)
ちなみに、線の太さは運行本数です。太ければ太いほど不安なく移動できます。石垣市街地〜新石垣空港のバスは15分間隔、石垣島〜竹富島は約30分間隔です。あとは…細いので時刻表を見ましょう。

(※12/25追記。舟浮→船浮、石垣市街地〜新石垣空港間に新規参入バス会社「カリー観光」追記)

まず、特徴的なのは、それぞれの島と島の距離が近いことです。
石垣島を起点に、この図中の島々は、フェリーで行っても片道10分〜1時間以内、運賃も600〜2,000円程度で、意外と小回りのきく回遊性です。これほど近い距離に島々があるのは、このあたりと瀬戸内海くらいじゃないでしょうか。

島々の全体像

石垣島と西表島の面積は似たようなものですが、面積は西表島は289.61k㎡(全国12位・沖縄県2位)、石垣島は222.18k㎡(全国21位・沖縄県3位)です。石垣島の中心地(フェリー発着点、地図中左下)から、平野(地図中右上)まではバスで1時間30分、西表島は1周する道路はなく…半周するバスでも1時間45分かかります。

その一方で人口は20倍近くの差があります(石垣島 約5万人、西表島 約0.25万人)。石垣島は平野が多く、西表島はほとんどが山林で、イリオモテヤマネコ等貴重な生物が生息しています。この組み合わせ、種子島(約33,000人/444.99k㎡)&屋久島(約13,000人/504.29k㎡)とも似ていますが、それ以上のコントラストがあります。

また、この2島以外の離島、人口数百人の島々こそ、開発されない「南の島」として、観光客に人気があったりもします。特に竹富島は家並みの伝統的な景観が保全され、観光地としての人気も高くなっています。

竹富島
(写真は竹富島)

また、地図の下方、新城島を構成する2つの島(上地島、下地島)は干潮時に歩いて渡ることができ、2島の面積は親しいものの、やはり人口は偏っています。(ちなみに宮古島の近くにある下地島とは違う)

それも、上地島は13人、下地島は1人・・・(人口が1人とか、キニナル・・・!)この人がいなくなると無人島になるわけです。ところで1人で何をされてるんでしょう。気になります。ちなみにフェリーは定期便はなく要予約、チャーター便です。

石垣島の移動

この地図の中で空港があるのは石垣島のみです。(地図の外、100km少々離れた与那国島には空港があります)
石垣空港は2014年に市街地至近から今の場所に移転し、空港から市街地・港まではバスで35〜40分(540円)で、15分間隔で運転されているので便利です。空港と市街地を往復する場合は、往復1,000円の割引きっぷ、当日中に石垣島内の他の地区(川平、伊原間、平野方面)に行く場合は島内のフリーパス(1日1,000円、5日2,000円)が便利で、いずれも車内で購入可能です。

東運輸
http://www.cosmos.ne.jp/~bus/

東(あずま)運輸バス その1 東(あずま)運輸バス その2
東(あずま)運輸バス その3
…Webを見る限り古そうなバスが走ってる感じですが、今やほぼ新車です。昨年に石垣空港が新しくなって、バスの運行距離が伸びて運賃収入が上がったためなのかどうかは分かりません(邪推)。

(12/25追記)なお、カリー観光という新規参入バス会社もあり、石垣市街地〜新石垣空港間は完全に競合しています。時刻は1時間に1〜2本です。

カリー観光
http://karrykanko.com/bus.html

島々の移動

石垣島内のバスの起点となるバスターミナルと、各フェリーが発着する「離島ターミナル」は通りの斜向かいです。「離島ターミナル」とは、石垣島と周辺の離島を結ぶフェリーターミナルですが、このあたりを移動すると石垣島が断然都会に見えてくるので、石垣島がそもそも「離島」であることを忘れてしまいます。1時間あたり約3便が発着し、フェリーの乗り場も1〜6番乗り場まであります。まさに電車のホームと似た感じですが、6番線まである駅となると…小さい駅ではないですよね。

その代わり、石垣島を除く各島同士の移動は困難を極めます。行けない組み合わせが数多く、行けても1日1便程度だったりします。離島旅行は石垣島を起点に考えましょう。(ほら、もう石垣島を「離島」だと思わなくなってる)

離島ターミナル3、4番乗り場
(離島ターミナル3、4番乗り場)

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ちなみに、それぞれのフェリーに乗ると、あらゆる郵便物やゆうパック、商店間移送の段ボール等が積まれています。そう、小さなフェリーながら貨物便も兼ねているのです。

離島ターミナル・各フェリー会社

このあたりのフェリー会社は3社あり、3社ともばっちり競合しています(ほぼ似たような航路を走っています)。このうち、古参の安栄観光と八重山観光フェリーが共同運航で、安栄観光のチケットを買えば八重山観光フェリーに乗れますし、逆もまた然りです。乗る際は気をつけるのは、西表島内のバスくらいです(後述)。その他、2007年に新規参入した石垣島ドリーム観光は単独で、古参2社の6割くらいの便数を出しています。

安栄観光
http://aneikankou.co.jp/
安栄観光フェリー

八重山観光フェリー
http://www.yaeyama.co.jp/
八重山観光フェリー

石垣島ドリーム観光
http://www.ishigaki-dream.co.jp/
石垣島ドリーム観光

ところで、3社の時刻表をまとめて見られないものか・・・
ついでに、フェリーだけでなく新石垣空港〜離島ターミナルのバス便の時刻も見たいですよね。
良いサイトを発見しました。

八重山、船の時刻表(沖縄・離島の旅)
http://okirito.com/yaeyama/

いやはや便利・・・(私が石垣島に行く前に見つけておけば良かった・・・)

西表島の移動

西表島の移動は、幹線道路がほぼ1本しかなく、宿や観光スポットもその道沿いにあるためシンプルです。(森の中をアドベンチャーしない限り)

ですが、2つほど厄介な点があります。
1つは港が2つあること。大原港は運賃も安く欠航しにくいものの、島の北部、西部方面へのアクセスが遠いのが難点です。上原港は各地へのアクセスが良いものの、若干運賃が高い…のは良いとして、欠航しやすく当日にならないと出るかどうかが分からないので、予定が立てにくいのです。

ちなみに上原欠航時、無料振替バスが出ますが、もう1つ厄介なのは、このバスを含めたバスの全体像です。上原欠航時だけでなく通常時もフェリー会社の無料バスが出ます。各フェリー会社がそれぞれ別個にバスを出している上、欠航時だけバスのダイヤが変わり、さらには路線バスもあるので、少々ややこしくなっています。

*フェリー会社が運行する無料バス
西表島の大原・上原各港から、西方面(上原〜白浜間)を結ぶ無料バスが運行されています。なんと親切。ですが、古参2社のみで石垣島ドリーム観光はありません。安栄観光が7便、八重山観光フェリーフェリーが6便(うち路線バス4便は無料券対応)で、このバスは共同運行ではなく、各社が別々に運行している上に、便によってはどちらかの会社のバスしか出ない、なんてこともあります。なので、西表島内で接続するバス便を調べてから、その会社のチケットを買う必要があります。

ちなみに、港から各地まで乗る際には問題ありませんが、各地から港に向かう際、安栄観光の無料バスはバス停がないので注意しましょう。路線バスのバス停とは微妙に異なるところで泊まります。


大衆食堂「しこや」の前(干立地区は、大衆食堂「しこや」の前。ここにバスが止まるなんて誰も思うまい。)

そのあたりの情報は地元民、あるいは宿泊施設が把握している模様です。

*路線バス
さきほどの無料バスが使えるのは、同じ会社のフェリーにすぐに乗り継ぐ場合のみ。そして区間も上原港〜白浜間のみです。(上原港〜大原港間は、上原就航時も欠航時も走っていますが、その間は通過します。)

そこで、島内を自由に移動できるのが、路線バスです。都市部の中古バスが、前の会社の塗装のまま走ることでバス愛好者間で話題になりますが、2015年12月現在は珍しくオリジナル塗装のバスでした(おのみちバスに似てますが、元京成バスらしい)。なお、もう一台は川崎市営バスの塗装のまま走っています。以前は都営バスや神奈中バスも走っていたようです。
西表島交通

西表島交通
http://www.iriomote.com/web/access/bus/

1日4往復走っていますが、その外観以上に、実際に乗るとおもしろさが倍増します。運賃箱は、自動化された機械仕掛けの箱ではなく、単なる箱で、まるでアジアのバス。乗るときに行先を告げると、運転手に運賃を告げられ、箱にその運賃を入れます。両替やお釣りは…おそらく運転手が対応するのでしょう(私はぴったり持っていたので分からず)。車内で聞こえるのは地元ラジオで、停留所名を告げるアナウンスはありません。その代わり、乗るときに運転手が乗客がどこで降りるか記憶しているので、そこで止まります。
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「干立まで」とバス停名を告げたのですが、「宿はどこですか」と聞かれ、とっさに思い出せず「みなみぬ…なんでしたっけ」と言うと「あ、南ぬ風(ぱいぬかじ)ね」と言われ、そうだそうだと思ったのでした。そして干立バス停を少し過ぎたところで運転手に「ぱいぬかじのお客様〜」と告げられ、最寄りの交差点で降ろされたのです。なんというか、ほぼタクシー

では、実際に石垣島、西表島、竹富島を回ってみると?という話は、また次回〜。

「パフォーマンス内覧会」ってなんだ???

東京・浅草にオープンしたバックパッカー向けホステルの内覧会が「パフォーマンス内覧会」でした。

・・・なんじゃそりゃ?

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このホステル、BUNKA HOSTEL TOKYOという、浅草六区(古くは東京有数の賑わい、今や昭和の歓楽街)に12月にオープンしたホステルで、アーケードの中に突如現れるオシャレ空間が少々目立ちます。ドミトリーがメインで1泊3,600〜5,000円ほど。外国人がターゲットの模様です。バックパッカー宿というのは、外国人と交流したい日本人にも良いところですよね。私も大阪や福岡で泊まるとき、そんな気分のときは泊まることがあります。

板の壁で仕切られ、カーテンはシッカリ閉まります。が、窓はありません。
面積や構造はカプセルホテル同様でしょうか。一般的な個室と、寝顔もオープンな開放ドミトリーの間、といった感じです。

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12月14日はそのオープニングパーティー兼内覧会で多くの人が訪れていました。

・・・ところでここ、ゴハンが超絶おいしい。バイキングって大抵そこそこの味なので期待してなかったのですが、いやはやオイシイ。会場となっていた1階は居酒屋として営業するようですが、メニューが・・・ナイ

さて、2階は居間theaterによるパフォーマンス内覧会です。
(先日、一緒にイベントをやっておきながら)居間theaterは一体ナニモノか分からないので、追いかけていたのですが、それにしても意味不明・・・

さて、カーテンを開けると、空室もありますが、何かが潜んでいる部屋もあります。

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ミラーボールにあわせてひょっとこ達が踊っています。
このひょっとこ達は、部屋から出て通路を踊っていたりもします。

また別のカーテンを開けると、空室も多いのですが、また空室かなーと思って開けてみると、あれ、人がいた・・・寝ていたサンタさんが起きて突然紙芝居を始めます。

「昼間に寝ようとしても眠りにつけないんですよね。そこで紙芝居を始めます。」
唐突に紙芝居が始まります。

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・・・と思ったら正味1分未満で唐突に終わります。シュールです。

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カーテンの奥から何やら声が聞こえるので、開けてみると、文庫本を読んでいました。まだ5分の1も進んでないので、かなり時間がかかりそうです。ほぉ、と思って眺めていると本を読む声が止まり、

「寝てみませんか?」

と密室のアヤシイ誘いが。
いや、本当に寝られるのですが、実際に寝心地を確かめることができます。
横にこの浴衣女性が佇む状態は、人によって安心感、人によっては誘惑、あるいは緊張感にもなり、ひとつのスパイスになっていたことでしょう。

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ん?こちらは…のび太くん?一言もしゃべらずじっとしています。

続いて「洗面所でパフォーマンスがあります」と案内が。・・・ん?

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さきほどのフルメンバーが揃って直立。リズミカルに水道栓を操作します。
そういえば巷の噴水で「シャッ、シャーッ、シャーーッ」とリズムを刻む噴水がありますが(私はリバーウォーク小倉の噴水を思い出した)、それを手動でアンサンブルしています。噴水とはビジュアルで楽しむのが通例ですが、これは音だけです。それも無表情で淡々と水道栓を動かすので、見た目はとてもシュール

会場に戻ると100人弱のパーティー参加者がおり、ご飯やお酒を交わしながら会話が弾んでいる様子でした。異業種交流会のようです。

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そこでさきほどの七福神が集合。大勢の前のパフォーマンスは、よく見るとシュールなのですが、単純におもしろいのと、見た目も華やかなので、会場のとなっていました。

黙って聞かなきゃいけない、あるいは、雰囲気的に拍手しないといけない感じの歌唱とは違い、観客への強制力なく人を惹きつけるのは、見てる側も気楽です。一つひとつの動きはシュールなハズなのになぜか終わると華やかでめでたい感じで、うまいこと言えませんがそんな感じでした。

今やほとんど見かけない「ちんどん屋」の効能を考えさせられます。日本風な賑わい空間の中心に、松竹梅の飾りや鏡餅、樽酒が置かれるように、「動くシンボル」として彼らは機能します。

最後のパフォーマンスだけでなく、さきほどの内覧にも鍵があります。それは、同じベッドが並ぶ暗い空間で、内覧者に対して「カーテンを開けて中を見てみよう」と思わせる内覧促進の効果があることです。

そして、最も鍵だと思うのは・・・ここに来ている人は基本的に、演劇やパフォーマンスを見に来ている訳ではない、ということです。基本的にはホステルの内覧かパーティーに来ている一般の人です。

劇場やパフォーマンスのための場所ではなく、オープニングイベントと内覧という、日常と非日常の跨る空間です。そこに演劇・パフォーマンス的な手法を、場作りと内覧促進の目的で応用しているのは、最近考えている「マニアックな技術を日常に棚卸しする」ことに繋がるな、と思ったのでした。

そうか、「パフォーマンスカフェ」もそういうことだったのか。お茶でも飲もうと思ってカフェに来たら、お茶の他にパフォーマンスがやって来るんだもんね;唐突ではあるけどおもしろい。逆に唐突なおもしろさ、拍手や参画、鑑賞を強要しない寛容さ、があるってことか。

これ、他にも色々できそうだな・・・具体的には全然思いつかないけど◎・・・と思ったのでした。

ニッチなものを日常に繋げることの希少性

さて、最近、空想地図は一体どういう人に楽しんでもらえるのか、A層、B層、C層…などと分類して悶々と考える日々でしたが、昨日居間theaterと話して、また新たなことが見えてきました。

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私も居間theaterも、この図中ではマニアックな趣向にあり(先日の図で言うB層)、一般の人からすると取っ付きづらい部類に入ります。また、空想地図よりも人数が多く認知度も高い、鉄道・アニメ趣味、演劇についても、馴染みのない人からは少しアプローチしにくい世界になっています。(友人・知人がいると近づくことがあるが、そうでないと自発的に入りにくい)

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空想地図については、かなりニッチな部類に入るので、ニッチな趣味のニッチなフォロワーが集まるのが自然な流れと言えましょう。コアな人が好むのは良いのですが、逆にコアなファンが強力になり、地図に詳しくない人に対する排他性を生むのは望ましくないだろう、とも思います。

私自身、展示やイベントについては、「言われたら、やる」という、超受動的な姿勢をとっていました。別に嫌ではないけど進んではやらない、という感じでした。地図その他、いろいろなものを作ることや人に話すことは好きですが、それを「多くの人に知ってほしい!」「多くの人に見せたい!」という自己顕示欲を極力排除した末にいまの地理人が出来上がっているため、ピンと来ない限りアウトプットするのもなぁ、という感じでした。

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比較的ニッチな趣向を持ちながら、私自身いわゆるマニアの人間関係の中にいなかったこともあり、コミケに行くマニア層の心情はあまり分かっていません(今や知人もいますが、最近のことです)。なので同人誌というもの、およびそれが集まる市場への親近感がなく、心理的にはどこか遠いところ、という認識があります。そういう意味では私は日常一般界(C層)の感覚なのかも知れません。

ただ、私が深く理解できる分野(公共交通とか)の、出来上がった冊子等の制作物を見ると「これは興味深い!」と思うものが多々あるので、同時に私は比較的マニアックな趣向(B層)を持ちあわせているのだと思います。ただ、それをA層の文脈で展開するのは、感覚的に馴染まない部分があります。

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あと、私を過大評価する人の中で、私が大衆受けするコンテンツメーカーとして、マスアプローチを果たす、と目する人もいます。私は自分自身の価値が全く分かっていないので、それが過大なのか過小なのか分かりませんが、私にたとえ大きな価値があったとしても、これは疲れるな、と思います。

現段階では「テレビや雑誌が一時的なおもしろネタとして取り上げることもある」くらいですが、継続的に、不特定多数に注目され続けるためには、並々ならぬ自信を持って自身の情報を発信し続ける必要があります。たとえば「おもしろいからもっと取り上げるべきだ」とか「取り上げてほしい」とか思うほうが疲れます。他にもおもしろいことはあるし、メディアの仕事してる人も疲れないないのが一番なので、彼らが気が向いたときに取り上げるのが良いと思います。

時に炎上しつつ注目を増やし、やがてはプロブロガー、あるいは著名な「作家」「思想家」となるのです。彼らの生き方は逞しく、輝かしくもありますが、私にとってそれは「消耗」だったりもします。(←ちなみにイケハヤ氏を暗に意識した表現ですが、彼、わりと嫌いではありません。いつか高知行こうかしら。笑)

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これまで、A層への展開でもなく、C層へのマス・アプローチでもなく、結局私は展開するのが面倒なだけだ、と思っていました。ところが最近の記事でも「C層」をとりわけ意識しているとすると、マスじゃないアプローチを考えているということになります。

前回の展示・イベントではカフェ&ギャラリーでしたが、私が好きなのは誰でも来れる日常空間です。そしてそんな日常にひょいっと棚卸しをするのが、私にとっては楽なことで、かつ楽しい、ということも分かりました。全員の注目を集める必要もなく、共通したコアな知識や感性を持った人にも限定しません。日常の一端で「なんだこれ?」とおもしろがる人に、ひょいっとライトに届けたいのです。

空想地図…が目次となり、いわゆるマニア扱いされるような取っ付きづらいコアなもの(商業施設マニアの商業施設知識などなど、これは実はおもしろい)でも、日常に生きる人には、時にスパイスとなり、時に栄養になります。そんな届け方ができるとおもしろいだろうと思います。

ここでは、展開方法について「あの方法はつまらない」と言っているのではなく、人それぞれ、合った展開があるということです。例えばコミケや地下アイドルといった、一定の価値観を共有した層での展開が得意な人もいれば、マス・アプローチが得意な人もいる、ということです。私はどれも異なり、得意な展開なんてないだろう(だから、自発的には展開せず、負担のない程度に求められたらだそう)という感じでした。

それが、似た立ち位置にある居間theaterとの関与や対話を通じて、この図のような全体像が見えてきたことで、私にとっても一つの出口が見えたような気がしています。

新しい朝の生音BGM

11月の展示では、展示開始とともに「ヒィー」と肩の荷が降りて、火がついたのは、展示終了1周間前くらいでした。なんでそのタイミングやねん、と自分でもツッコミを入れたくなりますが、居間theaterとのワークショップあたりから何か空想地図に可能性を感じ(それまで人が言うほど本人は感じてない)、終わってから「展示の楽しみ方(みどころ)」を当ブログにアップする、という、「順番が逆じゃん」現象が発生してしまいました。

そんなこんなで、最近妙にブログ記事を書くのが(瞬間的に)習慣化していますが、ちょっと続けてみようと思います。

今朝はHAGISOの新企画「good morning concert」にお邪魔してきました。田中文久さんは元々ファンでなかなか私の好みのド・ピンポイントにイイ曲を作る方なのですが、今日は「朝食ついでにどうぞ」スタイルで、単に朝食を食べる人もいたのでした。マイクもなく音量も大きくなく、何も気にしなければBGMのようです。BGMかな、と思ったら「あれ?生音だ!」という、比較的贅沢なBGMでした。

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↑これがいわゆる演奏会としての構図です。
これも加工してない写真なので間違いではないです。ただ、実際は↓このような感じでした。

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たまたまこのタイミングでは演奏家2人を見ている人が多いですが、黙々とゴハンに向かう人もいます。それぞれがそれぞれのペースで朝の時間を過ごす中、心地よく音楽が耳から注いでくる…というのは、ライブとは違った「音楽の注ぎ方」かも知れません。

ちなみに左側にある不思議な白い物体は、安易にク◯スマス◯リーを置かないのは好感触です。

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家並みと鳥達、なんですが、飛行機の窓から見える、離陸直後の雲間に見える街並みのようで。

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あの黒いの、ハギソウ(この会場)やん、と思ったのでした。

ではごきげんよう。

「中村市内で見られる公文書」(olo 作)/ 中村市をめぐる万物収集報告展

中村市をめぐる万物収集報告展で、ひときわ異彩を放っていた、透明なプレートとともに物々しい・・・公文書がありました。

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いやはや、実に物々しい・・・

左の物々しいものは国庫債券と書いてありますが、要するに国債です。詳しい説明は金融情報サイトの用語解説をご覧ください。この「ホンモノっぽさ」の鍵は地紋にあります。「壱阡萬園」の字の下に、桃色、水色、黄色の色々な色の線が混ざっています。ほかにも、グラデーションのように見えたり、質感を感じたりするところは、細かい地紋の重なりによってできていますが、これが素人にできない技なのです。

さて、この作者は一体何者なのか。oloと書いてオロではなくオーエルオーと読むようですが、本職も本名も明かさない謎の人です。架空紙幣や架空新聞切り抜き等、架空の公文書全般を作りますがどれもホンモノ感しかない。彼の作品がコンスタントに紹介されているこのページをご覧ください。

なかでも架空紙幣は注目の的で、デイリーポータルZで紹介されたりもしました。

いやはや。これはタダモノではなさそうです。

2点目、右の住民票ですが・・・

制作中に彼が放った一言。
olo「コピー防止つけますか?」→私「つ、つけられるんですか?」→olo「たぶんできますよ」

・・・そして、数十分後・・・

彼とともに、セブンイレブンへ。コピー機に中村市の住民票をセット。10円を入れてコピーボタンを押したところ・・・

「COPY」

で、でた・・・

出ました。コピー防止機能。

え、そんなの家でできるんですか・・・。

リアリティや再現性を超えている再現性・・・まだ言葉にできないのでこのへんにします;

C層にとっての空想地図(とレイヤー)

空想地図などを、(A・)B層とC層にどう訴求していくか、を考える際、なんとなくその手法は同じではない感じはしています。すんません、最近頻繁に登場する↓この図の再掲です。

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空想コンテンツの充実の先に

空想コンテンツが充実することによって、B層にとって充実するものになればなるほど、C層にとって遠いものとなることはあり得ます。いまC層にとって取っ付きやすいのは、「従来の地図とは異なるアプローチで、想像力で入れて、正解がない」ことが大きいでしょう。私はC層の端くれであると同時にB層の端くれでもありますが、B層としては、ふつうの地図とておもしろいのです。未知の部分の答えを探すことのおもしろさがあります。ただ、その答えが揃えば揃うほど、様相は複雑になります。統計から3Dの風景から、さまざまな設定が揃うと、またそれを読み解くことに長けたB層、およびB層が結集したパワーに圧倒されて入れなくなるC層が現れ、空想地図はある種、現実の地図と同じ末路を辿ることでしょう。

私はゲーム・アニメについては全くわからないので、その分野に接するときは完全なC層ですが、ニッチなファンが多ければ多いほど、複雑で奥深く、かなり取っ付きにくいものになります。確かに地図を目次に、あらゆるコンテンツや統計、3Dの風景情報が揃うと、地図読解に長けた人やその他B層は、それぞれ持ち前の読解力で地図から都市のリアリティを組み立てていくでしょう。それは、現実の都市や地図を詳細に読み解くのと同じように、です。そうすると離れる人は離れるのです。

「正しさ」以外を許容する、想像力のトライアンドエラーの舞台として

具体的を考えると・・・地図をもとに、二次創作として小説を書いた人がいたとします。そこで多少人口の設定と風景から読み解く現実性と乖離していた場合、「そうじゃない」と総ツッコミが入ることもあるでしょう。私もうっかり中村市のリアリティを把握してしまったため、そのツッコミを入れられる側ではありますが、問題は、B層の読み解ける「正しさ」しか残らなくなった場合、そこは読解力あるB層以外は介入できなくなることです。

私は、現実の地図についても、C層でも読み解ける見方、遊び方を提示したいと思っています。
例えば、簡単な地図の読み方だと、よくこんな話をしています。

・地図の中で、文字や色が多いところは人が多く、文字や色の少ないところは人も少ない。
・市街地の中で、カタカナの建物名・店舗名が多いところは若年層が多く、漢字が多い建物名・店舗名が多いところは中高年が多い。

このくらいのシンプルな切り口が入口になろうかと思います。B層とて、子供の頃はトライアンドエラーを繰り返した末に読解の達人になったことでしょう。C層はB層にならないにしても、その「トライアンドエラー」をするには舞台が必要で、空想地図は格好の舞台になるだろうと思います。そこにおいて、「正しさ」は必ずしも重要ではないでしょう。何かしらの作品でも、現実を舞台にしても、多少の非現実性を加えてアレンジした「半架空」の舞台設定の物語も多々あるでしょう。そのようにアレンジも自由で良いでしょう。

レイヤー化することで住み分けできないか

なんとなく前々から考えていたことですが、そこは、多層を重ねる地図の特性…とも言える「レイヤー」が使えないかと思っています。例えば・・・

・R次元(リアル追求次元)…B層をはじめ、専門家も参画。時に修正も。建築系のコンペの舞台にも。

・A次元(鑑賞・参画次元)…A層向け。A層が気軽に参加できる二次創作支援やらアートプロジェクトやらも含め。

…ほか、A層の二次創作系はどっちに入るんだろうね、とか、ゲームに使うとか何とか、はまた専用の次元がいるかな、とか、いろいろこれからモヤモヤ考えたいと思います◎

(今日はここまで)

「中村電鉄 (電車)時刻表」(鳴海行人 作)/ 中村市をめぐる万物収集報告展

先日、東京・台東区谷中「HAGISO」で行われていた展示「中村市をめぐる万物収集報告展」で、昨日鳥瞰図について書きましたが、本日は時刻表の作者、鳴海氏が自身のnoteで詳しく綴っています(https://note.mu/mistpouffer/n/nd718bffc1865)。

なにしろ首都圏(といっても実在の東京を中心とした首都圏ではなく、架空の西京を中心とした首都圏)の通勤電車ゆえ、電車の本数が多く、平日だけなのにかなりの枚数とインパクトを放っていました。その上、字が小さくて見えない。笑

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いやー何のことやら!

見えない、画面で見たい・・・というそこのあなた、実は見られます。鳴海氏のWebで見ることができます。

→ Fiction Diagram(中村電鉄)
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「鉄道」に対する悩ましさ

さて。

鉄道については、私自身なかなか悩ましい立場でもあるのです。
じつはこの架空の地図を描くという趣味を始める人の大部分が、鉄道に対する興味や知識を持っており、非常に親和性が高くもあるのです。…ということは、言わずもがな、そうだろう、と思う人も多いかも知れません。

いや、しかし逆に、「地図を作るならまず鉄道だよね!(それ以外は二の次)」とばかりに、鉄道に偏重するのもまた問題でした。私もうっかり鉄道への興味や知識を持ちあわせていましたが、それは私が都市生活者で、幼少期から両親と出かけるときは車ではなく電車だったためで、多くの人の生活の基礎に「鉄道」があるとは限りません。

また、都市は鉄道からできるか、と言われると、大抵の場合はそうでもなく(これが大都市郊外だと本当に鉄道から街ができるんですが)あらゆる要素が加わってきます。

そのため、鉄道以外の要素…歴史や地形、道路、公共交通であればバス等、幅広い「都市を構成する要素」に目を向けるため、鉄道偏重を避けるべく、私自身「鉄」分を減らした経緯もあります。

「鉄道」の重要性と、他の重要な要素

とはいえ、なんで鉄道なんでしょう。

他の架空地図作者が地図に興味を持った経緯を探ると、少し見えてきます。鉄道の他、「小さい頃から父親にドライブに連れて行ってもらった」と語る人は、幼少期にあらゆる道路やインターチェンジ等が多分に含まれた地図を描いています。鉄道も道路も、どこかの地域と他の地域を結ぶもので、空間の広がりやネットワークを考える際は重要なファクターとなります。

他には1人、「送電線の広がりから興味を持った」と言う人もいました。たしかに送電線も、地域と地域を繋げる重要なファクターです。

その他あるとすれば、水道管、とかでしょうか。水道管はなかなか見えないので、なかなか触れる機会もなく、ネットワークを考えるのも難しいかも知れません。

さて、鉄道に戻りますが、鉄道だけに偏重すると良くない、と思いつつ、原点に帰ると鉄道は「都市生活者の日常を構成し、他都市とのつながりを考えるのには重要な要素」ということになります。

鳴海氏の試行錯誤

鳴海氏は今回鉄道ダイヤの人、として参加していますが、実はこの人も鉄道偏重には違和感があるようで、もともと道路好きを発端に、バスにも興味を持ち、鉄道にも興味がある、という人です。

それ以上に彼のnoteの他の記事を見ても分かる通り、鉄道とかバスとか道路とか・・・言う前に、人生を試行錯誤中でもあります。

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すんません当ブログで何回も登場します、この図。

彼はA層の中にいましたが、B層と違ってかなり人が多いのです。
彼もなかなか律儀で、これまでの人生であるべき姿や目標、期待、そのための努力…といったことを割と素直に進めてきました。そんな感じで進学、就職、といった進路を進めつつ、趣味ではA層として、部活やサークルで活動していたようですが、どれもちょっと無理をしていたようです。

仕事ならまだしも、余暇活動の趣味でも無理が出ていた、というのは私からすると悲しい話ですが、そうするしかない、とも思っていたようで。それでとある私のイベントで、たくさんのC層の人たちがいて、普通に楽しく話ができたのが衝撃だったようでした。

そうなのですよ。C層は何も特徴もつかみもないようですが、楽しいのです。そして、良いコミュニティを選べば、A、B層に偏見もなく、受け入れてくれるものでもあります。よほどA、Bの趣味が近い人よりも人間的に通じる、信用できる人がいる、なんてことも珍しくありません。

A、Bような濃い味はなくても、シンプルでさわやかな栄養分、まさにミネラルウォーターのようなものかも知れません。

敢えて全然違うことをしても良いと思うのですが、強みを活かすなら、せっかくならA、B層向けだけでなく、C層にも展開してみよう、ということで彼にも参戦してもらい、会期中に色々思うことがあったようで、さきほどのnoteで色々まとめられています。

「鉄道マニアの極めた趣味」というよりは、「この街どんくらい電車走ってるんだろ」とか「終電何時だろ」とか、そんな日常感覚の延長で見てもらえれば、というのが狙いなので、時刻表慣れした人が読み解けるような今回の列車時刻表だけでなく、駅の時刻表や、都市の日常が感じられる一端なんかを表現できると良いね、と、鳴海氏と私で話しております。